SDGs未来都市 亀岡

日本全国の市町村で推し進められているSDGs活動ですが、そんな中で京都の亀岡市は「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に選定されています。
ではそんな亀岡市は他の市町村とどう違うのか、今回は亀岡市の取り組むSDGs活動の中でも特に大きな活動、「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」について紹介していきます。

○「かめおかプラスチックごみゼロ宣言
亀岡市では「プラごみゼロ」を目指し、様々な活動が行われています。
目標達成のために行われている活動の中から3つをピックアップしました。

レジ袋禁止条例
亀岡市の取り組みで最も大きな注目が集まったのがこの「レジ袋禁止条例」。
名前の通り、亀岡市内では有料・無料を問わずプラスチック製レジ袋を提供禁止する条例になります。
またこの条例ではプラスチック製だけではなく、紙袋や生分解性袋の無償配布も禁止されています。
この条例は令和3年に施行され、地元の事業者や市民の協力のもと現在まで続いています。
これにより亀岡市内での買い物の際にはエコバッグの持参、もしくは市の指定する紙袋の購入することになるのですが、亀岡市ではエコバッグの持参率は約98%になり、市民の協力が数値からも見て取れます。

HOZUBAG(ホズバッグ)
亀岡市は世界で10万人のアクティブ競技者のいるパラグライダーが活発な都市としても有名です。
しかしこのパラグライダーは、安産性の確保のため数年毎の交換を余儀なくされ、その際に廃棄されるパラグライダーを何かに利用できないかと企画されたのがこの「HOZUBAG」です。
これは廃棄されるパラグライダーを回収・解体し、その生地を資源としてバッグに再生するプロジェクトになります。
このプロジェクトはただゴミを減らすだけではなく、亀岡市に新たな雇用と産業を生み出し、HOZUBAGの流通でプラごみゼロにも貢献する人にも環境にも有益なプロジェクトになりました。
HOZUBAG公式

マイボトルの普及および促進
さらに亀岡市ではペットボトル削減のため、マイボトル専用給水スポットを市内各所に設置し、利用促進のため「ポケトルS」を無料配布する取り組みも行われています。
この活動には亀岡市とパートナーシップを結んだウォータースタンド株式会社、株式会社DESIGN WORKS ANCIENTといった企業の協力もあり、亀岡市のまちづくりに大きく貢献されています。

亀岡市では上記以外にもリユース食器導入促進SDGsに関する学校教育にも力を入れており、こういった活動に共感した企業との提携や寄付・寄贈もあり、傘のしずく取り器や紙製ホルダーの導入等日々SDGs未来都市の実現に日々近づいています。

そもそもなぜ亀岡市がこうしてSDGsに積極的な都市になったのか、それは亀岡市の有する環境にあります。
亀岡市には観光名所として有名な保津川がありますが近年その周りの環境の悪化が目立ち、そこから地球規模で問題となっている海洋プラスチック汚染に目を向け、亀岡市から問題解決のための取り組みをと地域が一体となって始まったのがこの「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」になります。
実際亀岡市ではプラスチックゴミの排出量は減少し、それだけでなくこの活動が全国的にも注目を浴び地域の活性化にも貢献するまさにSDGsの目指す理想の形となっています。

市、企業、そして市民が協力しあって成り立つ亀岡市のSDGs。
ここから京都府、そして日本全国SDGsの正しいあり方が普及するのも目前かもしれません。

亀岡市公式ホームページ